下風呂「若宮稲荷神社例祭」

温泉の街「下風呂」

下風呂のお祭りは毎年10月の10・11日で9日には宵宮が行われる。

10日が雨だったので1日延期で1112日に行なわれた年もある。

 

風間浦村で行われる祭りは

易国間地区の「大石神社例祭」
蛇浦地区の「折戸神社例祭」

桑畑地区の「桑畑八幡宮例祭」とありますが、
秋に行われるのは下風呂地区の「若宮稲荷神社例祭」だけ。

下北の祭りの中でも最後ではないでしょうか。
また、風間浦村で行われる4つのお祭りは

平成12年に青森県の無形民俗文化財に指定されています。

 

 

沿道の家々では窓際に供物や御神酒、

燈明をあげて渡御の行列を迎えます。

(全てと言っていいほどほとんどの家庭で

  このように準備して迎えるのは珍しい)

 

神楽の様子
祝儀を用意している家々の前で

獅子を振り、悪魔祓いをして

歩くと言われています。

(近年は神楽に携わる若い方々の減少に

より数件まとめて獅子を振っています。)

  昼の山車の様子 後ろ姿
  昼の山車の様子 後ろ姿

今の山車は昭和23年に

新造された2代目「若宮丸」

 

二日間に渡って行われる祭典の

初日は大間方面を

二日目は大畑方面を運行します。

画像はその「若宮丸」の後ろ姿で、
見送りや四斗樽、鉾や旗など
色々な物が飾られ、とても綺麗で華やかです。

 

囃子方は山車の一階部分に乗り
「本囃子」「通り」「酒盛り」「帰り」などの囃子を主に小学生から中学生が演奏します。

 

夜には船山車のお色直しです。
昼間の飾り物を下ろして、

夜の行燈などを付けます。

昼間とは違う華やかさがあります。

夜になるにつれ下風呂の次代を担う若者も

イイ感じにできあがってきます。 


夜の山車の様子 初日「海峡の宿 長谷旅館」前
夜の山車の様子 初日「海峡の宿 長谷旅館」前

 

船山車には運行の指揮をし

音頭をとる船頭が舳先に乗り

船頭が威勢の良い掛け声をかけながら進みます。
二階部分には電線と山車が引っかからないように
見張る役が

3~4人、赤い襦袢に襷がけの

衣装で乗っています。

家庭から祝儀を貰うと

その家庭の前で数分止まっています。

 

よく見ると船山車から紅白の綱が家の中に入っていて、
船頭さんが沖上げ音頭を唄っています。

紅白の綱の先には錨が付いています。

船が錨を下ろして沖上げ音頭を唄い

その家庭の繁栄を祈念しているとのこと。

                 これもまた珍しい光景ですね。

【若宮稲荷神社例祭】

温泉街の坂道を上った高台にあるのが若宮稲荷神社。

若宮稲荷神社は「大湯」脇に参道があり、高台にあるので階段が多いです。
傾斜が急なのと、階段の段自体が坂になっているので、距離はそれほどでも

ありませんが、けっこう疲れるというのが本音。。。

 

祭りが終わると温泉街もひっそりと静まりかえり、

提灯が寂しそうに灯り、また来年の祭りまで待ち遠しくなります。